ピアノから広がる想像の世界を~料理編~
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藤沢市にある、ピアノ・英語リトミックの藤沢ピアノ音楽教室主宰の小野裕美です。
ご縁とは不思議なもので、ひょんな所で生まれたりするもの。
ずっと憧れていた料理人さんとのご縁があり、とても面白い企画を計画しています!
作曲家が曲に馳せた想いを感じて
ピアノの曲を弾くとき、またそれを他の人が聴くとき。
お互いに想像する世界は、きっと同じではないはず。
それが個性であり、感性であり、面白さでもあり、一緒である必要はありません。
でも、作曲家がこの曲に対して、どんな想いで作曲をしたのか。
演奏者は、それをしっかりと楽譜や音の曲調、雰囲気から読み取り、ピアノの音に乗せなければなりません。
曲を聴いた時に、自分の心は何を感じ、想像するのか
昔から人々は、寒い冬の間、暖かな春の陽気が訪れるのを「いまか、いまか」と待ちわびていました。
それを証拠に、沢山の作曲家が”春”を題材にした曲をたくさん作っています。
このグリーグ作曲「春に寄す」も、まさしくそんな一曲。
特に、グリーグは北欧の作曲家ですから、きっと冬も他の国に比べると長く、春への期待感も人一倍強かったのではないかなと思います。
春は、フワフワと春風が漂い、優しく人々を包み込む。
なんとなく、そんな優しさを想像します。
そして、この「春に寄す」も、そんな柔らかい雰囲気のする曲だなと感じています。
Youtubeで撮った音源は、新調したばかりの録音機材ですが、まだ使いこなせていなくて、音が固くてがっかり。
まだまだ研究分野ですね。
音楽も料理も絵画も、みんな表現芸術
私は、このグリーグの「春に寄す」のイメージを、ピアノの音色を通して再現するのですが、これが絵だったら?俳句だったら?お料理だったら?
そんなことがふと脳裏によぎり、思い切って料理人さんの星さんに提案してみました。
すると、何とご快諾くださったではありませんか!!
とてもとても感謝いたします。
そして、その私の演奏からインスピレーションを受けて作って頂いたお料理がこちら!!
作曲家も、曲のタイトルも、何もお伝えすることなく、私のピアノ音源のみを聴いて頂き、お料理していただきました。
でも、ね!!
お料理が春らしいでしょ??
この黄色の菊に、赤のとびっこ、美味しそうな新鮮な”こはだ”に”タコ”。
そして、何と極めつけがこの中央にあしらわれている”うるい”。
うるいといえば、春野菜。
山菜の一つですが、あくが他の山菜よりも少なくて、とても簡単に美味しく食べられます。
そしてもう一品が、菜の花のお浸しに角煮。ポテサラ添え。
菜の花と言えば、やはりこの時期から出回る春野菜。
黄色のお花が付いている菜の花って、実は収穫時期が遅くなったものだってご存じでしたか?
本来は、写真のような、黄色の菜花がない状態で出荷されているものが良いお品です。
ほんのりした苦みが、角煮のこってり感に合いそうですよね。
これも、是非とも食したい一品!
タイトルのある曲をピアノ演奏するうえで大切な事
それは、何といっても聞いている人にその題名の雰囲気を彷彿させることが出来るかどうか、だと思います。
なぜ、作曲家グリーグは「春に寄す」という題名でこの曲を作ったのか。
春に寄せる自身の想いを、ピアノという音色に乗せて表現したかったのですよね。
それを、ピアニストは再現しなければなりません。
このお料理からすると、まあ半分くらいは私の演奏は春らしさが表現できたのでしょうか。
お料理も、音楽と同じく深い深い世界。
これからもっと、音楽とお料理をコラボさせてみたいと思います♪