ピアノコンクールで入賞するには
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藤沢市にある、ピアノ・英語リトミックの藤沢ピアノ音楽教室です。
秋になり、ピアノコンクールも次第に増えてきて、受験シーズンも段々と近づいてきました。
「コンクールで予選を突破したい!」
「志望音大に絶対に合格したい!」
そんな方には、是非目指していただきたい”ピアノの演奏”というものがあります。
今日は、そんな一歩踏み込んだ、上級者のお話をしてみたいと思います!
ただ上手に弾いただけでは受からない
ピアノコンクールや音大受験を目指す生徒さんからよく聞くのが「間違えないように弾こう」という事。
これは大事な事ではありますが、最重要な事ではありません。
コンクールでノーミスで弾いたのに、賞に入れなかった、受験で合格できなかった、なんていう方は結構いるのではないでしょうか。
”音楽は何のために演奏するのか”
ノーミスで弾くことを求められているわけではありませんね。
聴いている人、弾いている人の心が潤い、豊かになるような、そんな魅力あふれる音楽を奏でるために、音楽は演奏するのです。
レッスンでは、そのようなお話はいつもしていますが、ある時小2の☆ちゃんがふと
「自動演奏のピアノってつまらない。だって、気持ちがこもっていないんだもの」
とお話してくれたことがあります。
気持ちがこもっていない演奏からは、やはり何も感じることは出来ません。
棒読みのお芝居はつまらないのと同じですね。
小さいころから、『音楽を心の目で捉えてピアノを弾く』という訓練をしたお子さんは、確実に耳が肥え、数年後にはまるで違った音楽感でピアノを奏でるようになります。
小さな頃の、子供の頃の学びは、大人になってからでは学び得る事が出来ないほどの、とても素晴らしい、かけがえのない財産になります。
ピアノの能力は、一生消えることのない能力。
導入期は最重要であり、今の学びをしっかりと吟味してほしい、と再三Blogで書いているのは、こういう事でもあるのです。
大切なのは『音楽を感じる心・表現力』
では、具体的にはどうしたら音楽を心の目で感じ取ることができるのでしょうか。
それは、日頃の音楽に対する接し方にあります。
ピアニストであれば、その大部分は毎日のピアノの練習、という事になりますね。
私の生徒さんであれば、日頃からいつも言われているのは「曲が、どこで、どんな風に、どのように変化しているのか」ということ。
自分の耳でよく聞いて、そして、それを聞いてどのように自分の心は感じるのか。
悲しい?
楽しい?
嬉しい?
明るい?
暗い?
何でもいいのです。
間違えはありません。その人がどのように思い、感じたのか。それがとても大事なのです。
曲の特性をつかむ
自分の心が、その音楽を聞いた時にどのように感じるか。
それはピアノを演奏するうえではとても大事な事です。
でも、それだけでは独り善がりの、自分勝手な演奏になってしまいますね。
そこで、曲の雰囲気だったり、特徴だったり、どの様に楽譜に書かれているのか。
そういった事から、曲の特性をつかみ、作曲家が何を考えて、何を思い、どのようにこの曲を演奏してほしかったのか、そういった事を楽譜から読み取っていきます。
これが、音楽的にピアノを演奏する、という事になります。
もっと言えば、実はそれだけでは足りなくて、曲が作られた時代、そしてそれを作曲した時の社会的な背景だったり、作曲家の年齢や状況etc…
ピアニストって実はこ~んな事まで考えて、演奏しているのです!
自分の曲への想いをピアノで表現するには
「ここを、こんな風にピアノで弾きたい」
そう思った時に皆さんが気付くことは、指は自分の思うような音を全く奏でてくれない、ということではないでしょうか。
音符は正しい音を弾いているのに、音楽として綺麗に聞こえてこない。
「曲を演奏するうえで、音を正確に弾くことは、最重要ではない」
この言葉の意味が、ここでよ~くお分かりいただけると思います。
自分が思ったようにピアノが弾けないのは、表現力の乏しさという問題もありますが、一番問題なのは、やはり自分の思うように指がピアノを奏でてくれない事ですよね。
指先のタッチ(打鍵)で変わるピアノの音
一つの曲の中には、様々な音楽的な表現が求められています。
いつも同じ打鍵の仕方では、出てくる音も同じ。
風景や情景が変わっていくと、気持ちはそれに合わせて変化していきますよね。
それと同じで、ピアノの演奏も曲の変化に合わせて表現していくと、とても共感できる、魅力的な演奏に変わります。
「ここから明るい曲調になった♪」
そう感じたら、音も明るい音に変えて演奏できる事が理想です。
明るい音にするには、どのようなタッチでピアノを弾けばよいのか。
皆さんの指を見ていると、ほとんどの方が無意識に指を動かしていますが、そこには指先のコントロール、タッチの質を変える、という事をしなければ、その明るい音は表現できません。
思い通りの音を出すために、まず絶対的に必要なことは
✅自分の考えやイメージがそこにあるのか、
そして、そこから
✅その音を表現するには、タッチをどう変えていくのか、体や腕、肘、手首はどのように使っていくのか
✅その音は、自分の理想の音なのかを自分の耳で聴き分けられるか
ここまで、少なくとも考えて演奏しなければいけないのですが、それを表現出来るだけのテクニックが、自分の指にはあるのか。
そんなことを、レッスンではじっくりと追及しています。
繊細な音の変化に耳を澄ませ、一つ一つの表現を大切にした演奏は、やはり聞いている人の心をつかむ、素敵な演奏になります。
「ただ上手にピアノを弾いただけではダメなんだ。センセーショナルを引き起こすくらいに上手に弾かなければならない」
そんなことを、ウィーンの師匠には言われていました。
奥の深い音楽の世界。
ワンランク上のピアノを目指す人のためのレッスンを、藤沢ピアノ音楽教室ではご提供しています。